99 辞世の日
もしも吾が明日死ねばこれが最後の歌かと空想する平和さ
のんきに 死を思い浮かべてみるのは
それを まだ遠くに感じている平和さ
それをほんとうに 身近なものと自覚したなら
寡黙に
現実的な雑事を 片づけているのかも知れない
死は 甘美なものでも
特別なことでもなくて
生きとし生けるものすべてが 経験する
とても とても 現実的なこと
明日のことは 誰もわからない
いつか来る その日まで
せいいっぱい 生きよう
さまざまな恋の風景、ひとの風景を歌によんでみたいと思います