94 仮面 | 一日一首~うたかたに恋の歌語り~

94 仮面


つよがりの大人の仮面とりさればかくせぬ素顔はまだ少年



おとなになるにつれて

つよがらざるをえないことも ふえてくる


むりをとおして
ふんばらないといけないことも



あなたの 誰にもみせない素顔が
ふと みえたような気が した


したたかさを よそおう仮面のしたには
傷つきやすい 純粋な少年の顔



みんな そんな顔を
仮面のしたに かくして生きているのかも



涙も 弱みも みせてくれていい


わたしは いつでも
あなたのほんとうを 知りたい うけとめたい



でも


つよがりたいあなたもまた

ほんとうなのね




さまざまな恋の風景、ひとの風景を歌によんでみたいと思います