63 最後の嘘 | 一日一首~うたかたに恋の歌語り~

63 最後の嘘



君のためつく嘘もうこれが最後ほっとするよなさびしいような




あなたに会うために
たくさんの人に たくさんのウソをついてきた

ちくりと痛む胸をかかえながら
それでも 会えるよろこびに胸をおどらせながら

もう あなたのために にどと
だれかにウソをつくこともない

忘れられようはずもないあなたに告げた さよなら

それがあたしの 最後の嘘

もう ついたウソで胸を痛めることもない
けれど あんなに胸をおどらせることも
もう ない

それは
あなたとの恋の たしかな終わりを物語る
すこしの安堵感と 癒えることのないさびしさ






さまざまな恋の風景、ひとの風景を歌によんでみたいと思います